
別の人(またはマネキン)に取り付けたカメラの映像をストリーミング表示するゴーグルを装着した被験者は、カメラがつけられている方を自分の身体だと感じることがある、との研究結果を神経科学者が発表した。
しかもこれは、あやふやな、哲学的な意味だけではないのだという。被験者が体験したのは測定可能な生理学的変化だ、と論文には記されている。
オープンアクセス(無料公開)方式の学術誌『Public Library of Science One』に掲載された論文の執筆陣はこの研究について、未来の人間とロボットの協調にとって重要な意味を持つものとなる可能性を秘めたものだと述べている。さらにこの研究は、シンギュラリティー(技術的特異点)を過ぎたら自分の脳をアップロードしたいと夢見る人たちに希望を与えるかもしれない。研究チームが見つけ出したのは、生身の人間ではないものに意識を宿らせる、より良い手法なのだという。
スウェーデンのストックホルムにあるカロリンスカ研究所の神経科学者、Valeria I. Petkova氏とH. Henrik Ehrsson氏はこの論文で、「この研究成果は、産業や臨床で革新的な応用につながる可能性がある」と書いている。「テレロボティクスでヒューマノイド・ロボットに『なる』経験、仮想現実アプリケーションでシミュレートされた身体を自分のものと認識する体験は、ユーザーによる制御、リアリズム、さらには『存在する』という感覚を拡大するだろう」(以下略)
[WIRED VISION]